まつ毛によって角膜が痛む
眼瞼内反は眼瞼( まぶた) の向きが内向きになり、「まつ毛」が角膜に当たることで角膜が傷む病気です。多くは加齢に伴い、まぶたを支えている靱帯が弱くなることで生じます。まつ毛を抜くことで対応は可能ですが、半永久的にまつ毛は生え続けますので、継続的にまつ毛を抜き続けなければなりません。手術で弱くなった靱帯を元に戻してあげると、術後はまつ毛を抜かなくて済むようになりますので、まつ毛を抜くストレスから解放されます。
涙が減り眼の表面が乾く
目は涙で潤った状態でないと傷がついてしまいます。ドライアイとは、涙の分泌が少ない、もしくは涙の性状がサラサラしていてすぐ蒸発してしまうことで、目が乾燥して潤いがなくなっている状態のことをいいます。ドライアイの治療は目薬で涙液を補ったり、涙の分泌を増やしたり、性状を変えて、目が潤った状態になるようにします。ドライアイの状態に応じて、個人個人に合った点眼液を選らんでいくことが重要です。長時間のパソコン作業や運転では、瞬きの回数が減るのでドライアイ症状を悪化させます。
アレルギーによって結膜に炎症の起こる病気
アレルギー性結膜炎とは、花粉・ハウスダスト・ペットの毛・ダニなどに曝露されることで、反応性に眼瞼( まぶた) の裏に隆起した病変が出現します。主に症状は痒み・痛み・違和感・頭痛・眼脂などです。治療は抗ヒスタミン作用とメディエーター遊離抑制作用を有する点眼液で治療します。抗アレルギー点眼のみで改善しない場合には、ステロイド点眼や免疫抑制点眼などを使用する場合があります。
細菌やウイルス等による感染症など
コンタクトレンズの使い方を間違えたり、夜間コンタクトレンズをつけたまま寝てしまった方に多くみられます。特に量販店や通信販売で購入した、医師の処方を件なわないカラーコンタクト等は眼のことを考えて作られていないので、感染症を起こすリスクが高く危険です。コンタクトレンズを装用されていない方でも免疫力が低下している方や眼に傷がある方に起こります。感染した角膜は白く濁ってしまい、治った後も濁りが残こってしまいますので、早期発見・早期治療が大事です。
外傷や感染による角膜の障害
睫毛、感染症、ドライアイなどで傷がついた状態が長期間続くと角膜の表面がクレーター状に陥没して、角膜が薄くなってしまいます。放置すると角膜が穿孔してしまうことがありますので注意が必要です。
白目部分の強膜に起こる炎症
白目に起こる炎症で、痛みを伴った充血が特徴的な症状です。一度発症すると繰り返したり、重症化することがありますので、十分かつ適切な治療が大事となります。白目の充血は角膜障害や結膜炎などの他の病気の症状としても現れることが多く、鑑別が困難な場合もあります。
白目を覆う膜がはみだしてしまう病気
内反症や睫毛乱生などの摩擦などによって、白目を覆っている膜( 結膜) が弛緩して、目からはみ出してしまう病気です。涙の流れ道を遮ってしまうので、流涙が主な症状です。また、違和感や不快感などの症状も呈することがあります。弛緩した結膜を電気で収縮させて張りをもたせる簡単な処置で治療することが可能です。
涙道がつまって起こる病気
涙はまぶたの内側にある涙点という穴を通って、涙嚢という袋を経由し鼻涙管という管を通って鼻に排出されていきます。この涙点から鼻に排出されるまでの通路が詰まると、頻繁に涙がこぼれてくるようになります(流涙)。細菌を含んだ古い涙がたまると、見にくくなったり、メヤニが出たり、目が腫れたりします。